top of page

自分を減速させない

最近ものすごく自分の中の熱が再沸したことがある。

それはある女性の生き方、文章であって、あの頃、格好いいなと思っていた感情。

確かあれは、2014年だから今から3年前。

WIREDのスピンオフ企画でSPBSにてブルーボトルコーヒー上陸前、ジェネラルマネージャーの石渡さんが登壇するトークショーを聞きに行った時。(確かこのイベントclick

そうそう、その号のWIREDは、ブルーボトルコーヒー FOUNDER/CEO ジェームズ・フリードマンが表紙だった。

松葉杖をついた一人の女性が飛び入りゲストとして参加。

(記憶が曖昧でこのイベントじゃなかったかもしれない・・けど私の頭には鮮明に松葉杖の小柄で健康的そうな女性がいました)

学生時代の彼が、NYのカフェでインタビューさせてもらえたと興奮して帰ってきたことがあったので、名前は聞いたことがある方だった。(当時はへぇ〜としか思わなかったのにね)

ヒップな生活革命/佐久間裕美子

その日は確か「ヒップな生活革命」が発売する直前で、その著書の紹介も兼ねて、来日してたのか、その話が生々しくて、面白くて、格好よくて、どんどん吸い込まれてしまい、そのまま手には「ヒップな生活革命」を気づかぬうちに持っていた。

そんな彼女の新刊が発売されたのを知って、久しぶりに彼女の世界観に飛び込んでみた。

3年ぶりの彼女の書籍は、私が思ってた以上に赤裸々で、今まで見えなかった人間性が、垣間見えて、生きる勇気をもらいました。

ピンヒールははかない/佐久間裕美子

佐久間裕美子「ピンヒールははかない」

NYという街で生ける人たちが生々しく描かれていて、価値観、女性の強さと多様性、自分らしい生き方への問いが、余すとこなく、ぎゅっと凝縮されている感じ。頼る相手を見つけられず、一人で悶々としてる誰かにも「ちょっとページを開いてみてよ」と薦めたくなる1冊。

著書の中に、”sponsor”という言葉が出てくる。辛くなった時に電話をする相手を確保するという意味で使われていたんだけれど、まさにそのsponsorの役割を果たす本だと思った。

気になったフレーズをいくつか紹介

ときどき生理がやってくる直前、心の中で「悪魔との対話」をすることがある。”自分の人生には意味がないのではないか” ”こんな風に生きていたら孤独に死ぬのではないか”そんな時にはウィスキーをなめなめ、思い切り自己憐憫に浸るか、長風呂に使ってヨガでもやるか、いずれにしてもブルーな気持ちは1日も経てば消える(もちろんそんな境地にたどり着くまでには長い「修行」もあったわけだけれど。)

迷っている暇はないのだ。だから自分の足を減速させるピンヒールははかない。

だってリレーションシップというものは、相手の感情の一端に責任を持つことだから。

この世の中はひとりで戦い続けるには、やっぱり簡単な場所じゃないのだから。

「スナックはおいしいけど、お腹をいっぱいにはしてくれない。だからディナーになる男をさがしてる」(キャロラインの言葉)

ミレにアルは1980年〜2000年代初頭の間に生まれた世代のことだ。コミュニティ感覚があって、常に楽観的でポジティブ。デジタル感覚に鋭く、政治的にはリベラル、既存のルールにとらわれない。ソーシャルネットワークを使いこなしながら軽やかに社会の階段を上がっていく。自己愛が強く、よくいえば個人主義で、悪くいえば自分勝手、というイメージだ。

みんな、自分が自分らしく表現できる場所を探している。生きるってことは、そのプロセス、その旅なんだと思う。

たとえそのあと必要なスキルすべてを習得していなかったとしても。(チャンスに)イエスと言い、自分のベストを尽くし、自分を信用することが、自分のポリシーになった。

comfortable in your own skinという言い回しをする。自分の肌の下で心地よく入られる、つまり、自分という存在に、過剰に不安になったり、過剰に自信を持ったりすることな く、等身大でいられるということだと思う。

食べない時間はこの「泣いちゃうほどおいしい」を体験するためのトレードオフ

最初から最後までいろんな要素が散りばめられていて、どかしら心にヒットする部分があると思う。読む日、読む環境、読む年齢で感じ方はそれぞれあるような内容だと思います。

私も人生でいろんな選択をしてきた。特に佐渡に移ってからは失ったものもあるし、得たものもある。あの時あの道を選ばなければ・・未来が不安じゃなくなった?今どんな生活をしてた?自分の可能性を最大限引き出せるような選択だった?とブルーになることもある。(彼女と同じく女性特有の日には特にそう・・辛い辛いね)

「答えはあるもんでないから」と言われることもあるけれど、いつも納得感は感じられなかった。けれどこの本を読んだ時に、「答えは自分で選んだ道」という強い確信のようなものを得られたのは、自分にとっても珍しいし、すごく嬉しいことでした。

私も 迷っている暇はないのだ。だから自分の足を減速させるピンヒールははかない。

KEY WORD

まだタグはありません。
bottom of page